顕微鏡をのぞくと何が見える?
当医院では、お口の中の歯垢(プラーク)を採取し、顕微鏡を使ってお口の中の細菌の状況を確認する検査を行っています。
▲画像はモニターに映し出します。
▲みなさんのお口の中に存在する細菌。
口の中の細菌を確認してどうするの?
この顕微鏡検査により、現在のあなたのお口の中が清潔に保たれているかどうか、実際にお口の中に歯周病の病原菌やカビ菌が存在するかどうか、また歯周病になりやすいかどうかなどのリスクを把握することができます。
リスクを把握できると共に歯周病や虫歯の予防対策をより具体的に立てることができます。
▲細菌は歯垢や歯石の中に住んでいます!
カビ菌(カンジダ菌)
カビ菌は、お口の中に必ず住みついている菌ですが、大量に増えると歯ぐきが腫れるなどの悪い影響が出てきます。
また、カビ菌は歯周病原菌の住みかにもなり、これを減らすことにより歯周病原菌も少なくなると考えられています。
スピロヘータ(らせん菌)
ヘビのようにウネウネと動き、歯肉の中で毒素を出しながら増殖する毒性の強い歯周病原菌です。
このスピロヘータの数によって治療方針が分かれます。
運動性桿菌
口腔常在菌で、ウインナーが飛び回っているように動きの速いのが特徴です。歯肉の中で毒素を出しながら増殖し、口臭の原因にもなります。
お口の中が汚れている場合は、砂嵐のように多量に見られます。
原虫
歯肉アメーバ(矢印)や、口腔トリコモナス(べん毛虫類)などの単細胞の原性動物のことを言います。
これらは、歯周病の重症症例に見られます。
唾液検査とは
歯と口の健康を守るには、歯科医院での定期的に行う「プロフェッショナルケア」と、おうちで自分自身で行う「セルフケア」の両方を合わせて行うことがとても重要です。
しかし「きちんと毎日歯磨きをしているのに、むし歯や歯周病になってしまう」という方もいるのではないでしょうか。
唾液検査では、歯をむし歯から守る唾液の量や質のほか、むし歯菌の量や種類など、また、歯と歯茎の健康や口内の清潔度まで調べることができます。
むし歯や歯周病のなりやすさは人によって違います。
ですから、予防としての最適なケアの方法も、一人ひとりに合った方法で行う必要があります。
唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、お一人おひとりに合った予防方法をご提案することができるようになります。
歯とお口の健康を守るには、一人ひとりに合ったケアが大切です。唾液検査の結果をもとに、ご自身に合った歯のケア方法を提案させていただきます。
唾液検査で口の中の状態を知って、ご自分に合ったケア方法で、むし歯や歯周病を予防してお口の健康を守りましょう!
小学生以上のお子様も検査ができます。
ぜひ、ご家族で検査されることをおすすめ致します。
▲専用の検査機器で行います
3ステップの簡単検査
唾液検査は3ステップの簡単手順で、測定時間はわずか5分。
一度の検査で6項目を測定できます。
短時間で「お口の健康状態」を測定することができます。
身長・体重や体力が人によって違うように、歯とお口のコンディションも人それぞれです。
その「いま」の状態を測定するために、当院では唾液検査を実施しています。
少量の唾液を採取するだけで多くのことが分かる、優れた検査です。
唾液検査で「いま」の状態を確認して、私たちと一緒に「歯とお口の健康」について考えていきましょう!
●むし歯菌
むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、虫歯になりやすくなります。
●酸性度(口腔内のpH)
唾液の酸性度が高い(唾液のpHが低い)と、口腔内の中は酸性になり、歯が溶けやすく虫歯になりやすくなります。
●緩衝能
唾液にはむし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、歯が溶けやすく虫歯になりやすくなります。
●白血球
歯と歯茎の境目(歯周ポケット)で細菌が増加すると、生体の防御反応により唾液中の白血球が増加します。
●タンパク質
口腔内の細菌や、歯と歯茎の間にある歯垢(プラーク)の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
●アンモニア
口腔内の細菌数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。
▲実際にお渡しする検査結果表です