歯を失うと死亡率が上がる!?

健康長寿とは健康寿命が長いことです。平均寿命に加えて、近年は健康寿命という言葉がよく用いられるようになりました。
要介護状態になる3大原因は脳卒中と認知症、そして高齢による衰弱と言われ、この3つで全体の5割以上を占めます。
要介護にならないために重要なこととして、低栄養の予防、口腔機能向上、そして筋力向上の3つが上げられます。



口腔機能について言うと、一般的に大人の歯の本数は、親知らずを除いて28本。
2011年の歯科疾患実態調査によると、20本以上の歯を持つ人の割合は、60歳までは女性が多く、60歳以降は男性の方が多い傾向にありました。80歳の歯の数は平均14本。80歳で20本以上という目標には届いていませんが、20本以上の方は全体の38%と推定されます。
さらに口と全身の健康について、歯を失うこととの関係を調べた結果、脳卒中に関しては失った歯の数が多いほど発症の危険性が高いことが分かりました。
日本人の亡くなる原因として3番目に多い肺炎でも、失った歯の数が0~9本以内の人たちと比べて、10~19本失った人は2.46倍、20~28本失った人は2.37倍死亡の危険性が高まるとの結果が出ました。
口と体から考える健康管理、みなさんも始めてみませんか!

未曾有の台風の被害にあったフィリピン共和国へ緊急支援をお願いします。

ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2014まで、あとわずか2か月ちょっとに迫ったこの時期に、大型台風30号(アジア名・ハイエン)によって、首都マニラのあるルソン島の南方750キロメートルにあるレイテ島は壊滅的な打撃を受け、多数の死者と1万人近い行方不明者が出る莫大な被害を受けています。この活動を現地で支援してくれているポンセさんから「何とかハロアルで支援をしてもらえないか」という緊急要請が10日(日)に現地統括者の今西祐介先生のところに入りました。すぐに、「ハロアル・フィリピン医療ボランティア2014」で使う予定でポンセ家に送ってある物資を緊急支援してもらうことにしました。

 3年前の2011年3月11日に起こった東日本大震災の時と同じです。あの時もすでに集まっていた歯ブラシ5万本、タオル3千枚、マスク1万2千枚を3日後の14日に緊急支援することができました。今回のように困った人からの依頼、これにこたえるのが本当のボランティアではないでしょうか。

皆さんのおかげで準備がいつもできているからこそ、こうして直ちに活動ができるのですからありがたいです。いつもコツコツ継続してやっていないと、いざというとき間に合いません。リスナーの皆さんも周りの人に話して一本でも多く、そして少しでも多くのカンパが集まるように協力してください。よろしくお願いします。

これから当会では大至急で近隣の皆様に呼びかけ、今年使う分を集めます。今までに培った「やさしさ」、「思いやり」をこの一瞬に結集したいと思います。こんな時、みんなの力を結集できなくて、何がボランティアだといえましょうか。これこそ「ハロアル魂」なのです。

ハロアル・フィリピン医療ボランティア2014は今までにないような39名という過去最高の高校生が参加してくれます。今までのような対応で対応しきれるはずがありません。今回の台風は私たちの力がどのくらいあるのか確かめてくれているかのように感じます。こんなことにひるまず大きく前進しましょう。

どんな組織であろうとも人間関係が一番大切だといわれています。ボランティアであっても同じです。アスリートが最後の一滴まで汗を絞り切るような「努力」からすれば、今までの経験や知識を総動員してたち向かったとしても、たかが知れていると思います。こういうときにやる「努力」や「工夫」こそボランティアをする人にとっての「本望」だと思うのです。

未使用の歯ブラシ、石けん、タオルが身近にありましたらぜひ、羽尾歯科医院 春日山までお持ち下さい。みなさまの支援の心と一緒にフィリピンへ急いで送りたいと思います。

            

クヨクヨしない脳を作るには?

 歯を診ることを仕事としていると、自然とその近くにある脳にも興味がわいてきます。
 最近、そんな脳生理学関係の本を読んでいて、面白い内容がありましたのでご紹介します。
 職場や子育てのシーンでお役に立てば幸いです。

 私たち人間の心もカラダも脳に支配されています。
 最近の脳科学研究では、脳の仕組みがずいぶんと明らかになってきています。
 ここでは、クヨクヨしない脳を作るために、知っておくべき脳の仕組みを3つご紹介します。

1.脳は、現実なのか想像なのかを区別できない
   梅干しやレモンを想像しただけでだ液が出るように、イメージしただけで、人間の体は反応するのです。
  つまり、人から言われた嫌な言葉や出来事を思い出さないことが、カラダにもいいということです。

2.脳は主語を理解できない
  脳は人に対して言っている言葉も、自分のこととして解釈してしまいます。
  つまり、人に対して悪口や不満を言うとき、脳は自分のことを言っているものだと受け取ってしまうのです。相手をほめるときも同じです。

3.脳は否定形を理解できない
  たとえば、「ケーキは絶対にいイメージしないで下さい」と言われたとき、あなたの頭には何が浮かびましたか?「イメージしないで下さい」と言っても、「ケーキ」が浮かんでしまったのではないでしょうか?
  私たちの脳は、否定形の前に来る言葉に反応してしまうものなのです。
  これを応用すると、人にアドバイスするときには「こうしないほうがいいよ」というよりも「うまくいくには、こんなふうにやってみたらいいよ」と伝えた方がいいと言うことです。

 いかがでしょうか?
 自分の脳をコントロールしてみませんか(笑)

「歯を失うと記憶力が低下」の研究結果!

食事を楽しむためには健康な歯が不可欠。
何しろ人工の歯は治療費の負担も大きいのですが、それだけではないようです。
ノルウェーとスウェーデンの大学による共同研究チームの発表によると、人工の歯ではない天然の歯の数と記憶力には相関関係があるということが最近の研究によって明らかになりました。
今回の研究は、55才から88歳までの273人の参加者を対象に行われました。
参加者の歯の数は平均22本と、すべての歯がそろっている場合よりも10本少なく、失った歯の70%は臼歯の歯でした。
研究チームが対象者に記憶力テストを実施した結果、天然の歯の数が多いほど記憶能力が高い傾向が認められたということです。
では、天然の歯が多いとなぜ記憶力が高いのでしょうか?著者の見解によると、天然の歯から人工の歯に変わることで「歯の感覚」が低下し、脳に送られる信号が減ってしまうことや、「かむ力」の影響などが考えられます。
「かむ力」が大きいと、脳への血流が増え、脳の広範囲の部位の活動が活発になります。



また、歯を失うことによる食生活の変化も見逃せません。
特定の食べ物を避けるようになり、ビタミン、タンパク質の摂取量が減ることが脳の活動に影響を与える可能性があるとも言われています。



先日、国内でも、奥歯のないマウスは記憶力が低下するなど、アルツハイマー病の症状が悪化しやすいとの実験結果がも報告されています。
理由はいろいろと考えられますが、歯を長く健康に保つことは、記憶力を維持することにもつながるようです。



頭の健康を良好に保つためにも、歯のケアにより意識を高めていきたいと思います。

歯医者さんに関する最新データ発表!

10代から60代の男女を対象とした「歯」に関する最新の調査結果によると、回答時点でむし歯がある人は2割強に達していることが分かりました。(有効回答数1200人)
男女で差異はほとんどありませんが、むし歯があるにもかかわらず、治療をしていない比率は女性よりも男性の方が3.9ポイント高い結果となりました。
歯科医院に通う時間がとりにくいということが要因でしょうか?
一方、虫歯の予防や治療に欠かせない歯の「定期検査」については、半年以内に1度は受けているという人は2割強にとどまり、1年に1回以上の人の割合が6割、全く受けていない人も1/3を超える結果となりました。



この定期健診に関しても、男性の方が女性よりも意識が低いことがうかがえます。
女性は健診頻度が多く、定期的に受けている人が多いようです。
また、お口について気になることを尋ねたところ、男性は「口臭(36%)」,「むし歯(30%)」が、女性は「歯の着色・変色(39%)」,「口臭(32%)」が上位となりました。

   

定期健診を受けていれば、このような歯の悩みを解決する手がかりも見つけやすくなります。
歯科医院側には、スムーズな受診を促す体制が望まれるところです。