シスプラチンによる抗がん剤治療が始まって約2週間。
副作用で、一番つらいのは、胃のムカムカ感です。
二日酔いの感じから車酔い程度に治まりましたが、24時間この感じが続きますので食欲がわきません。
ところで、今現在のお口の中の変化と対策をお伝えいたします。
通常の歯みがきとうがいには、以前紹介した最強コンビ「システマSPTジェル+システマSPTメディカルガーグル」 を毎日使っております。
抗がん剤開始後、1週間目ぐらいは口内炎もできず順調、順調!
だったのですが、やはり「医食同源」。
食欲がわかず食べる量が減りますと入院中は「免疫力」が真っ先に落ちてきます。
すると口の中はバイ菌だらけな(実はお尻よりも面積あたりのバイ菌の数が多い!)ので一番最初にダメージ(口内炎)が出てきます。
私の場合は、さらに放射線治療による唾液量の減少によりバイ菌をやっつけてくれる唾液の殺菌力も低下してしまいました。
食欲が減ることによる「免疫力の低下」+唾液量の減少による「お口の中のバイ菌の増殖」
によってとうとう10日目に舌の先端に小さい白い「口内炎」の芽ができはじめました。
そこで、歯科医師としての私の対策。
食欲アップのために・・・食欲が減った原因は、味覚異常でした。薄味の病院食の味と匂いで病院食が全く食べられなくなってしました。
味覚障害を分析してみると、分かるのは、濃い味付け、酸味、甘みです。
薄い味付け、その匂いはすぐに「吐き気」につながってしまいます。
食べてみても食感、味は「紙粘土」のような、ボサボサで無味な味がします。(って、紙粘土食べたことあるんかい!)
病院食を見ること自体がストレスになってしましました。
まずは、「食」のストレスを減らそうと、栄養士の先生と相談して病院食を朝だけにして、昼と夜は売店からパンやお弁当を買ってきて食べられるもので「カロリーを稼ぐ」こととしました。
ありがたい!です。
「食」がストレスになってしまうと、体の免疫力は一気に下がってしまうのだと改めて感じました。
唾液量の減少による「お口の中のバイ菌の増殖」 への対策は、2通り考えました。
1つ目は、口内炎の炎症を抑えるための「アズノールでのうがい」
「抑(おさ)え」のスタイルです。
2つ目は増殖したばい菌を、無差別に徹底的に倒す「イソジンでのうがい」
こちらの方は、いわゆる「攻め」のスタイルです。
ちなみにイソジンは、日本では最強部類のうがい薬です。
下記のような特徴があります。
・各種の細菌、真菌、ウィルスにまで広範囲の微生物に対して迅速な殺菌・消毒効果を発揮します。
ちなみに、お口の中での真菌は舌苔の中いるラスボスです。また、ウィルスにまで効いてくれるうがい薬はなかなかありません。
・細菌が自分たちを守るためのバリア、バイオフィルムに浸透しその中にいる細菌をやつっけてくれます。
このうがい薬は、言ってみれば、呪文界の「バルス」的な存在です。
ただし!
使い方には、ご注意を!
必ず、水での「空うがい」をしてください。
殺菌能力が強いがゆえに、水での空うがいをしないと、細菌達はガンガン殺菌されはしますが、その強さゆえに残ったイソジンがお口の粘膜の治りに悪影響を与えてしまします。
空うがいをすれば、残留するイソジンの量を少なくコントロールできますので、粘膜の治りが通常に戻ります。
で、今回は、直感的に「攻め」でいこうと思いました。
ということで、イソジン+空うがいを1日10回ほど行った結果、口内炎の芽は、見事消えました!
めでたしめでたし。(イソジンにアレルギーのある方は、他の方法をお試しください)
お後がよろしいようで。