「コロナの正しい医学的知識」は、自分の身を守ります!

年末から、新年にかけましてコロナ感染対策として慌ただしくGOTOイートもGOTOトラベルも中止され、 マスコミ報道によって「歯科医院に行くのが怖い」という患者さんが増えているかもしれません。

電車やバスなど公共交通機関を利用して通院している患者さんの中には「公共交通機関に乗りたくないから通院しない」という方もいらっしゃるかもしれません。


まず、私たち医療従事者の医師や歯科医師、スタッフが正しい情報を得ておく必要があるのだと思います。

そして、情報過多の報道からプロとして患者さんに、正しく患者さんのために役に立つ情報を伝えることができれば幸いです。

1. コロナで重症化しているのは基礎疾患のある高齢者です。感染者の症状は軽くなっており、しかも治療法も徐々に確立しています。
ただ、悲しいことに現実問題としては、コロナの隔離病棟で筋トレをしている患者さんを完全防護服に身を包んだ看護師が看護しているような状況が、 コロナ以外の疾病に対する看護師不足の要因のひとつともなっています。

2. 感染経路が家庭などに変化しています。
家族が全員一日中外出しない家庭は考えられませんから、 どこにいても感染リスクがあるということになります。
つまり「マスクと手洗い、 うがいをすることで感染を予防する」以外に対策がないと言うことが強く言えるのだと思います。

     

3. 強い感染予防に留意が必要です。インフルエンザがほぼ完全に押さえ込まれているのに、 コロナは感染者が増えています。
それは、インフルエンザよりもコロナがより強い感染力を持っているからです。
軽症か無症状でも感染すると2週間隔離されます。
自分が辛いだけでなく、家族や友人そしてその職場にまで大きな影響がでます。
感染予防に留意していただきたいと思います。

上記のことを踏まえた上で、次のことが言えます。

1. 歯科医院では、換気と空気清浄機、 さらに院内での感染予防に努めており、 安心して通院していただけることです。
歯科医院で歯科医療従事者から患者さんが感染した事例は1件も報告されていません。予約制なので、混んだ待合室で長時間待つこともありません。
感染予防を徹底していますので、 安心して通院いただけます。


2. 口腔ケアでコロナ感染症の予防効果があると言うことです。
 コロナウイルスは舌の上の細菌が作る毒素を受容体にします。
 お口の中の細菌数が増えるとコロナに感染しやすくなります。
歯科医院でのお口のクリーニングで口腔内を清潔にすることにより感染リスクを低下できます。


3. コロナ肺炎の重症化予防効果があります。
コロナ感染症はウイルス性肺炎を起こします。
肺胞の細胞内で爆発的にウイルスが増殖して細胞を殺します。
死んだ細胞にむし歯菌や歯周病菌が入って増殖しさらに細菌性肺炎になります。
細菌が血管から体内に入って菌血症になり、 基礎疾患によ って免疫力が低下していると、多臓器不全を起こして死に至るのです。

4. むし歯も歯周病も時間をおくと悪化すると言うこと。
コロナ感染が怖いからしばらく様子をみると、その間に、確実にむし歯も歯周病も悪化します。1 ヶ月も経過すると、 症状が進み重症化していきます。

つまり、
「コロナに感染するリスクを下げるために歯科医院に来てください」
「コロナで重症化したくなければ歯科医院に来てください」
と言うことをみなさんにお伝えしたいと思います。


正しい予防知識を武器に、コロナに対して「正しく恐れる」と言うことを忘れないようにしましょう