最近は、歯科医療に従事する傍ら、様々なところでハローアルソンフィリピン歯科ボランティアの活動の報告会をすることが多くなり、皆さんの励ましや支援の言葉をいただき、いろいろと考えることがあります。
歯科医療のレベルアップには、2通りの考え方があるのだと思います。第一は、インプラントや歯の漂白など最新の医療技術を駆使して医療を行う・・・すなわち、歯科医療の頂点をさらに高めることです。
そして第二は、かかりつけ歯科医として、同じ患者を継続的に診てゆくこと。
そのなかで最新歯科医療の技術や修復物の予後の把握も可能となります。
これは、歯科医療のボトムアップ、すなわち底辺を高めることにもつながってゆくのだと思います。
歯ブラシ1本も買えず、歯の予防をすることを知らない、歯の治療は歯を抜くことだと思っているフィリピンの子供たちに「歯は予防することができるのだよ」ということをこのボランティアを通じて伝えることができる。そしてその状況を私の報告会で同じような年齢の日本の子供たちが聞き、慈しみの心と、自分たちがいかに恵まれているかということを知る、このことも、歯科を通じての地域医療のボトムアップにつながってゆくのではないかと思います。
これからも皆様のボランティアへのご協力をよろしくお願いいたします。