心温まる手紙

みなさん、お元気ですか。

お久しぶりでございます。

退院後は、がん治療の副作用の口渇と味覚障害が思ったよりも強く、液状の栄養剤しか口にできなかったものでブログもなかなか書く気力を失っておりました。

「医食同源」と言うことを身をもって感じました。

味覚障害に関しましては、その症状に応じて漢方なども服用しておりました。
そのお話しは、また後ほど詳しくブログで書かせて頂きます。

その前に、先日私が毎年2月に高校生たちと共に参加しております「ハローアルソン・フィリピン医療を支える会」の医療ボランティアの団長であり、私と同い年(今年で夢見る48才、昭和48年生まれ)でもあり、栃木県で歯科医院を開業されております関口 敬人先生から、心のこもった、心に響く手紙が届きましたので、ぜひみなさまにも読んで頂ければと思います。

左から、私、関口団長です。

(以下、関口先生からの手紙の内容です)

先日、祐介から電話をもらい、ハオチャンの病状の事を聞きました。
突然のことで正直大変驚きましたが、発見も早く、ステージ1ということを聞き、まずは一安心し本当に良かったと胸をなでおろしました。

このようなことを周囲に言うのはなかなか難しいことだと思います。
ましてや私など何もしてあげられませんが、せめてハオチャンの回復のために今日から祈り続けていますね。

このコロナ禍での闘病生活は大変だったことでしょう。
家族にも会えず、さぞ心細かったことと思います。
仕事の事、スタッフや患者さんの事、そして家族や将来の事、心配すればきりがありませんね。

しかし、ハオチャンには良妻とあの父親よりもしっかりしている子供たちがついているのだから、今はゆっくり、しっかり体を治してください。

以前、ボス(この会の会長:林先生)が脳幹内出血で倒れられた後、こんなことを言っていました。

「後遺症もなく元気になれたのは ‘’徳” の御かげ、しかしこれは自分が積んだ徳ではなく、幼いころ死別した父親の徳であったり、ご先祖様の徳によって私は救われた。

だからこれからの人生で自分が子供たちや孫たちの為に徳を積むようにする。」

私はその言葉を聞きながら、自分も体調を壊した時や何か物事が解決した時にふと思い出すことがあります。

言じるか信じないかは自由ですが、もしそのような事ならば、なおさら救われ、助かった命により感謝でき、これからの人生をもっと有意義に使えそうだとは思いませんか?

ハオチャン、恐らく私たちはまだ世の中に必要とされていると思うので ・・(笑)是非今は心と体を休めて下さい。

ハロアルはコロナ禍の為に現地活動が延期となっています。
しかし何か不思議な感じがしますね。

このような時にハオチャンも祐介も病気やケガと向き合うこととなり、それが運命的に現地活動が延期となっているとは ・・。

このハロアル医療活動の現地統括者で歯科医師でハロアルレディオのDJでプロの歌手でもある今西 祐介先生( greeeen のうちのひとりではないよ)

もしこれが平時の時ならば、この会にとって大きな柱を2本も失って活動をするところでした。

これを簡単にボランティアの神様のおかげと考えたくはありませんが、人間どのような運命の歯車が回っているかわかりませんね。

ハオチャン、ハオチャンと出会ってもう何年たったでしょうか。
今お互い心も体も50歳を前に良 い節目を迎えつつあります。
いつまでもお互いを叱咤激励できる仲でいるためにどうかしっかり治してください。

私も十分気を付け、また再び一緒に頑張りましょうね。
月並みですが、診療のことでもボランティアのことでも私に力になれることがあったらいつでも 言ってくださいね。

何故かって?そりや,友達だからだろ! ! !

では、 静養中、今度こそはウケるギャグとマジックをしっかり考えておいてください。

(以上です。)

私は、この手紙の内容が心に大きく響き、改めて国境を越えてのこの医療ボランティアを続けてきて良かったと心の底から思いました。

この手紙は、「私の棺桶に入れますリスト」の5番目に入りました。

そして私がこの手紙を読んで感じたのは、夫婦や親友と言うものは、「価値観」を長く共有できる「同志」に近い存在なのではないかということでした。

このボランティア活動から私が学んだ価値観は、

・できる人ができない人のために何かをする

・楽しいから笑うのではない、笑うから楽しくなる

・あたりまえの「あ」からありがとうの「あ」へ

関口団長からの手紙を読んで、がんを経験した後の私の「第二の人生」は、国境を越えて「徳」を積むことにポイントがあるように感じました。

これからも、海外で「ハローアルソン・フィリピン医療を支える会」の活動にも、日本の自分の歯科医院でスタッフと共に協力して歯を「なおす」から「まもる」ためにも日々精進し、「徳」を積んで参りたいと思います。

そして、これからの命を世界の恵まれない人々のためにも有意義に使いたいと思います。

今後ともみなさまのご理解とご協力のほどよろしくお願い致します。